医療の「翻訳家」を目指して【市川衛】

医療・健康の難しい話を、もっとやさしく、もっと深く。

連載始めます

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【連載始めます】
 総合診療医むけの雑誌「Gノート」(羊土社)で連載を務めることになりました。

 題名は下記です。

 

「伝える力」で変化を起こす! ヘルスコミュニケーション 医師×医療ジャーナリストが考える臨床でのコツ:Gノート - 羊土社

 

 へルスコミュニケーションって、なんか最近よく聞く言葉ですが、あまり構えて考えるのではなく、医療現場でのコミュニケーションで困る部分(たとえば患者ー医師関係)に関して、こんな方法がありますよ!ということをお知らせするものです。

 

 共著者の柴田綾子さん(淀川キリスト教病院 産婦人科)のキャラクターもあって、非常に役立つ&気軽に読める感じに仕上がっていると思います。

 1Pめだけサンプルが公開されていますのでよかったら。

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 連載の狙いについて個人的な部分をちょっとだけ語ると、ご存知の通り、いま治療を受けに病院に来る人の多くを占めるのは「生活習慣病」です。つまり、簡単に言うと「すっかり治る」ことはなく、「ずーーっと付き合っていく」種類の病気ですね。こういう種類の病気の治療を考えた場合、長く、その人の生活まで理解して治療するための「コミュニケーション」が重要になります。(簡単に言えば、その人に「嫌われない」ことが大事だったりする)

 

 ただいまの医学部教育について(これは全く個人の感想ですが)まだ以前の、例えば感染症などが原因で病気になる人が多かった時代、「しのごの言ってないで、治す!」という職人的な文化がまだまだ残っており、コミュニケーションをどうつないでいくか(例:同じ情報を伝えるんでも、こっちのやり方のほうが良く伝わるし、患者さんが自分で何かやってみよう!と思わせる)という部分のトレーニングってまだ十分には足りていないのではないかなーと思っています。

 

 今回の連載では、総合診療医というまさに現場で取り組む若き医師の皆さんに、「コミュニケーション」に関する考え方についてこんなものがありますよ、ということを過去の研究や実際の取り組みをベースに知ってもらえればと。

 

 でもいわゆる教科書的なものではなく、「そうそう、あるある!」「これ困ってんだよねー」的な、現場でのあるある感やお役立ち感を何より重視して進めていこうと思っています。その先に、「ああ、もしかしたらコミュニケーションって、薬に関する知識なんかと同じくらいに、大事にしていかなければならないものなのかなー」って、一人のかたでも良いので感じてもらえたらと思っています。

 

 いずれにせよ、専門家でもなんでもないのに、医師むけに偉そうなことを語らせていただける場があるなんて、ちょっと前の自分には考えられないことでした。チャンスをくれた共著者 柴田さん、そして羊土社の松島さんありがとう(T_T)

 

 雑誌の発売は10月2日(月)です。
 もし万が一、少しでも興味を持ていただいたとしたら、下記リンクから詳細を見てみてくださいませm(_ )m。

www.yodosha.co.jp

 

 そういや似顔絵を描いてもらったんだけど、これ、似てるんでしょうか。。。自分ではもはやわからない。。。

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医療×IT 医療ITは”患者体験”を変えるのか?

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やばい1か月も更新していなかった・・・。

 

空気調和・衛生工学会誌に寄稿しました。なじみのないかたが多いかもしれませんが、会員数15000人超で工学系としては日本で10の指に入る規模の学会です。(空調設備の「空調」って、空気調和の略だったんですね。それを知れてなんだか得した気分になりました)
なんと100周年記念誌の特集ということで、本当にわたしで良いのか…と思いましたが何事も挑戦。

 

「医療×IT」というお題をいただいたので『ビッグデータやAIなど最近注目されてるけど、「患者サービス(患者体験)の向上」という本来の目的を忘れないことが大事』というようなことを書いております。スミマセンえらそうで。

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ザルツブルグでインタビューした、パーキンソン病の当事者のサラ・リガルさんのことも報告できてよかった。どれだけ多くの人が読んでくれるかはわかりませんが、「これは広めるべきアイデアだ」と思ったことを活字の形で遺せるのは本当に有難く、うれしいことです。機会を与えてくれたみなさまに、感謝です。

 
ここ数年、できるだけ学会誌への寄稿や学会発表をするようにしています。正直、お金にも業績にもならないし、なんでメディアの人間が?と奇異の目で見られることもあるけど、こんな変なヤツがいることで、「メディアの人間」に対する固定観念や、取材者・取材対象者の関係性がちょっとでもよりよく変わればいいなとほんのり思ってます。。。

 

もしご興味持っていただけた方がいたら原稿PDFお送りしますので問い合わせフォームからご連絡くださいませ(^^)

 

ツイッターやっとります。よかったらフォローくださいー

twitter.com

メディカルジャーナリズム勉強会について

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※ご興味を持たれた方、参加ご希望の方へのご案内です

メディカルジャーナリズム勉強会とは?

メディア関係者と医療者の有志が非営利に開催している、医療健康情報のよりよい発信手法について学びあう場です。

メディカルジャーナリズム勉強会 | Association of Medical Journalism

どんな人がいるの?

現在のメンバーは851人(2019年1月2日)となっています。医療情報の発信に興味があるかたに参加していただいています。

 

※メディア関係者:テレビ・新聞・雑誌・ネットメディア運営・フリージャーナリストなど

※医療専門家:医師・看護師・研究者など

 そのほか、医療健康情報の発信に興味のある方ならどなたでも入会いただいています。

どんな活動をしているの?

定期的に勉強会を開いています。内容や雰囲気の参考に、過去の登壇者や参加者による記事をご紹介します。

www.qlifepro.com

 

【ヘルスケア発信塾の開催】

 

2018年5月より、「ヘルスケア発信塾」をスタートさせました。

対象は、医療・健康情報の発信に携わる記者、フリーライター、ブロガー、編集者など。この分野の発信をするうえで欠かせない知識やノウハウを、第一線で活躍する講師&現役ジャーナリストから学べる少人数セミナーです。

peatix.com

 

セミナーの内容や問題意識については、下の記事が参考になるかもしれません。

mamoruichikawa.hatenablog.com

他団体との連携

東京大学の医療コミュニケーション学分野と共催で、「メディア制作者と医療者がつながる座談会」を2か月に1回、東京大学本郷キャンパス)で開催しています。

詳しくは下記リンクを。

becreativeforhealth.org

どうしたら参加できるの?

入会については、公式ホームページをご参照ください

メディカルジャーナリズム勉強会 | Association of Medical Journalism

 

また、Facebookグループページでも活動しています。FBでのご入会を希望される場合は、FBで「メディカルジャーナリズム勉強会」で検索していただき、「参加する」を押してください。その際に質問メッセージが出ますので、興味を持っていただいたきっかけや入会を希望する目的などについてお答えください

 

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利益相反について

※現在は全ての活動をボランティアで行い、イベントごとの参加費(会場代・軽食代など実費)以外の収入は得ていません。会合で余剰金が出た場合は、全額を次回の運営費として繰り越しています。

村上智彦先生の思い出 「全力少年」の生き方

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今月11日、村上智彦先生が亡くなられました。
北海道の瀬棚町夕張市における地域医療の取り組みで知られ、ご自身が白血病になられてからは、当事者としての発信もなさっていました。
 
個人的なことになりますが、もう10年以上前のこと、瀬棚町の診療所で村上先生が行われていた地域医療の取り組みを取材し、NHKスペシャルクローズアップ現代などでご紹介したことがありました。
 
当時のわたしの未熟さから、完璧に伝えきれたかというと正直、自信はないです。ただ矛盾や閉塞感が絡まりあった地域医療の現場で、熱意と実行力で次々と新しい取り組みを打ち出し、地域そのものの意識やしがらみを根底から変えようとした姿は、いまも鮮烈に記憶に残っています。
 
その経験はもしかすると、その後、わたしが医療や健康の情報を発信することを一生の仕事にしようと考えたきっかけの一つになったのかもしれません。
 
村上先生の訃報に接し、最後のご著書となった「最強の地域医療」を拝読して心に去来した思いを書き残しておきたいと思います。
 
 ※アフィリエイトなどはやっていません
 
本の内容は上記サイトから引用
夕張を変えた医師が「患者」になったら、都会にはできない医療が見えてきた−。医師であり患者である立場から医療の問題点や、高齢者医療、地方が抱えている医療問題の解決策などを語る。【「TRC MARC」の商品解説】

高齢者が病院を頼りすぎるから医療費は増加し、本来は不要な医療を受け続けている。夕張の医療改革を進めた医師が作る、新しい高齢医療の形。自身の白血病との闘病で見えてきた今の医療の問題点を明らかにする!【本の内容】

高齢者が病院を頼りすぎるから医療費は増加し、本来は不要な医療が生まれる。夕張の医療を改革した医師が作る、新しい高齢医療の形。【本の内容】」
 
読んでみた正直な感想です。
「その通り」と心から頷ける内容が大部分の一方で、私のようなものが不遜とは思いつつ、「正直、それは言いすぎなんじゃないでしょうか…?」と首をかしげる部分もありました。
 
でも、よくよく考えると、そこも含めて村上先生の魅力というか、「改革者」たるための類まれな素養だったのかもしれません。「批判」や「空気」に左右されず、こう思ったものはこうだと主張して実行する「熱さ」こそが、多くの人をひきつけて物事を「動かす」原動力になったのだろうと思います。
 
ご著書を読んで個人的に心動かされたのは、スキマスイッチの「全力少年」がテーマソングだと書かれていたことでした。2005年に発表されたこの曲の歌詞をあえて引用されたわけなので、きっと、とても好きでいらしたんだろうなと思います。実はこの曲は、わたしにとっても特別な思い入れのあるものだったので、またまた不遜なことながら、淡い親近感を抱きました。
 
この曲の発売当時、わたしはちょうど瀬棚町の診療所の取材をしていました。駆け出しのディレクターで、どうしようもなく独りよがりな番組しか作れず、取材先との信頼関係も築けず、上司には怒られてばかりで、自分の能力のなさや卑怯さに愛想が尽き、将来に絶望しかけていました。(技術の拙劣さはいまも恥ずかしいばかりですが、当時は正直、本当にひどいもんだったと思います。)
 
全力少年」は、そんな自分にとって防波堤でした。つらさや情けなさに心くじけ、壊れてしまいそうなときのためにMP3レコーダーに入れて、取材やロケの空き時間によく聴いていました。
 
村上先生がいらした瀬棚の診療所を取材した帰り、近くの空き地で「全力少年」を聴きながら自分を奮い立たせた日。北海道の遅い春の光や、風が強かったこと、匂いたつ草の香りに包まれたことまで克明に思い出すことができます。

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当時、村上先生はすでにピカピカに輝いていて、すべてに自信を持ち、物事を完璧にコントロールしていたように思えました。だからご著書で「全力少年」のエピソードを目にしたとき、正直、意外の念を抱きました。
この歌は、本来なら「大切なもの」を心に持っていたはずなのに、「怯え」によってそれを閉じ込めてきた人間が、少年の気持ちを取り戻して前に進もう!と自分を奮い立たせる内容だからです。
 
でも考えてみれば、あのころの村上先生は、現在の自分とそれほどは変わらないお年だったわけです。何かを変えようとして、でも根強い反対もあって、スタッフの暮らしも考えなければいけなかったりして、心のなかでは様々な葛藤や不安があったのかもしれません。
 
もしかしたらあのころ、村上先生も、情けないわたしと同じように「全力少年」を聴いて心を奮い立たせていたのだとしたらと思うと・・・、当時の自分はやっぱり、取材者として何もわかっていなかったのだと思わざるを得ません。
 
誰も完ぺきではないし、心のなかに不安や葛藤を抱いている。
だからこそ1mmでも「よりよく」するために、自分の置かれた環境で、できることを精一杯やりつづけるために「一歩でも前に」歩み続けるしかないのかもしれません。すみませんカッコよさげなこと言って。夜中のテンションをお許しください。
 
村上先生の訃報に接し、少し遅くなってしまったけれど、心から哀悼の意を表します。
「わたしも頑張ります」なんて言えるような身分では全くないですが、ほんの短い間でもご指導をいただいたことを忘れず、今後も精一杯やっていこうと思います。
安らかにお休みください。
 
 
試されてまでも ここにいることを決めたのに
呪文のように 「仕方ない」とつぶやいていた
 
積み上げたものぶっ壊して 身に着けたもの取っ払って
止め処ない 血と汗で 乾いた脳を潤せ
あの頃の僕らはきっと 全力で少年だった
 
セカイを開くのは誰だ?
 

アラフォーが、20歳のころの体重に戻ろうキャンペーンをしてみた

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     4月1日のわたし      5月24日のわたし

 

突然ですが、この2か月ほどダイエットをしておりました。無事、目標の体重まで絞れましたのでその感動をどこかに記しておきたく、この記事を書いている次第です。

どーでも良い、と思われたでしょうか、日記みたいなものなのでご勘弁を・・・

 

わたし、今年で40になります。

 

まあ、だからというわけではないのですが、おなかも出てくるし顔は丸くなる。いちおう体重には気をつけてきたものの、毎朝体重計に乗って測ることもなくなっていました。自分の腹回りを触って、うすうす「増えてんだろうな…」とビクビクしていたわけです。

 

今から2か月前のこと。出張先のホテルで大浴場に入っていたとき、ふと浴場の鏡にうつった自分の裸が目に入りました。普段は鏡の前に自分をさらすとき、ついついシュッとしようと体に力を入れてしまうので良く見えていたのですが、思いがけず見えてしまった「本当の自分」は随分とだらしない感じになっていました。これはいかんなあ…。とちょっと悲しくなったわけですね。

 

とはいえダイエットしよう!と思っても、この年になると色々と忙しい。運動をする時間もないし、食事制限もストレスたまって難しいし・・・。とか思っていると踏ん切りがつかないわけです。

そんなこんなでウジウジしていたときに、ふと思いついた。

 

「40歳になる前に、20歳のころの自分の体重に戻ってみよう」

 

なりたいのは「ベストのころの自分」

自分的に、体調とか外見上とか、もろもろベストだったのは、たぶん20歳のころだろうと思っています。

それより太ったことも、やせたこともありますが、どちらも今から写真を見てみるとなんとなくイケてない。20歳のころの写真を見ると、しょせんは自分ですから限界はありますが、生まれ持った範囲内でなんだかキラキラしていたなと思うわけです。

 

およそ20年が経過したいま。そのころに時計を巻き戻せるはずはないけれど、せめて体重だけでも戻れたとしたら…

 

ワクワクするかも!!

 (40歳 → 20歳 でキリもいいし。)

 

急にやる気がわいてきました。

 

よくよく考えると、ダイエットは「体重」を落とすのが目的では「ない」ですよね。それは手段であって、「病気の予防」とか、「もっとイケてる自分」とか、叶えたい願いがあるからこそ、やせたいと思うわけです。

 

(自分的に)イケてたころに戻りたいというのは、その時代をいちどは経験したからこそ鮮烈にイメージできます。だからこそ、「何キロを目指そう」とか、「わたしの年代の平均体重は●●キロだから、そこまでは落とさなきゃ」っていう感じの数字を追うより、ワクワクできる動機になったのかもしれません。

 

仕事の忙しさが、むしろ助けになる

というわけで勝手にはじめたひとりダイエット。まず現在の自分を把握すべく、おそるおそる体重計に乗ってみますと・・・。(具体的な数値は控えますが)20歳のころと比べて、およそ6キロ増。当時の体重から、およそ10%増です。

 

あのころの肌の張りとかキラキラした目とかを措いておいて、だいたい自分の10分の1くらいの「何か」を抱えてしまっているわけですから、そりゃあ丸くもなるよな…。と思って愕然としたわけですが、とりあえず6キロ減を目指すことにしました。

 

とはいえ仕事も忙しく、色々やると長続きしないので、やったことは2つだけ

・食事を制限する(特に糖質)

・毎日体重を測る(記録はしない)

 

 朝ごはんはセブンイレブンの五目野菜をゆでたものと、サラダチキン。

 昼は社員食堂やコンビニで、サラダ。

夜ご飯はこれまでの2分の1程度に。

 

毎朝体重を測り、減っていれば「頑張ったね」と自分をほめ、増えていれば「やっぱまずかったか・・・」と反省する。その毎日を続けていきました。

 

書いていくと面倒そうですが、ルーチンにしてしまうと思ったほどのことでもなく、むしろ、「腹減った」を軽減してくれるのは仕事。仕事でトラブルなんてあると、空腹を感じているヒマもないですからね。

 

「20代のころの服」が着られた!!

そんなこんなで1か月ちょい。だいたい4キロほど減ったところで停滞期が訪れます。あんまり食っていないつもりなのに、なぜか減らない。

一番挫折の危険となるときですが、そんなときに、タンスの隅っこに肥しのようになっていた、20代のころのジーンズを見つけました。

あのころの収入から見たら分不相応だったお値段のダメージジーンズ。細身のジーンズをはいて、さっそうと外に出ていたなあ・・・。穿けなくなって随分経つけど、これってイケるもんですかね

 

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おそるおそる足を通してみると・・・。

 

おお、穿けるでないか

 

あのころの服が、着られるようになった!!

というのは、ぶっちゃけ嬉しいもんです。

そしてその服を着て外に出ると、そのころの気持ちに戻るというか、ついついちょっと長めに歩いてみたくなる。そういえばあのころ。目的地に着くのにわざわざ遠回りして、知らなかった場所や町の風景を見ることが嬉しかったなあ・・・。そんな気持ちが改めて湧き上がってきます。

 

(私だけかもしれませんが)人間ってもしかすると、けっこう単純なものなのかもしれません。その当時の服には、当時の思いや生活がしみついている。それに肌を触れることで、そのときの暮らしが自然と蘇ってくる・・・なんてという考えは、夢見がちすぎるでしょうか。

 

20歳の体重に戻った記念に、20代のころの服を着てみた

というわけでなんとかかんとかモチベーションを維持し続けることができた結果、今週、20歳のころの体重に到達。

それから4日間、リバウンドなく体重をキープしていますので、まあ当時の体重にもどったといっても良いのではないでしょうかと思いこの記事を書いています。

 

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こちらは冒頭にご紹介した、ダイエット前後の写真。

右側は、せっかくだから上から下まで20代のころの服装にしてみた結果です。

 

・・・、うーん、ぶっちゃけ無理ありますね。若作り感はんぱない。

でも、まあいいんです。自分的には満足。この2か月、ワクワクして過ごすことができました。

 

まとめでもないんですけど、とにかく、ダイエットってなかなか第一歩を踏み出しにくいですし、続けにくいものではないですか。

 

(わたしのように、「やせたいけどその一歩が踏み出せない」という人間にとってはということです。「簡単にダイエットできる」「別にダイエットしたくない」「そもそもする必要ないし」という人もいると思います。)

 

そんなとき、明確にイメージできる(&ワクワクできる)「何か」をきっかけにしてみるとうまくいくのかもしれない。

 

「50歳だから、25歳の体重に戻ろうとしてみた」

「30歳だから、さすがに15歳の体重はやりすぎなので、20歳の体重に戻ろうとしてみた」

 

どんなものでも良いと思います。

 

ダイエットに、「義務感」ではなく「ワクワク」を。

 

そういうふうな気持ちになれる方法がたくさんあれば、いまなかなか一歩を踏みきれない人たちが、ちょっと幸せな方向にがんばれるために必要な「一押し」になるのではないか。そんなことを思いついたのでこの記事を書きました。

すみません個人の体験で偉そうなことを申しまして。

 

自分はこうやってダイエットした!!もっとワクワクできる方法がある!というアドバイス、もしいただけましたらコメント欄に頂戴できれば幸甚です。

大切なことを伝える

おお!明日(というか今日)は年に1度の東大の講義だった。やばい準備しきれてねえ。というわけでこの時間です。

東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻(専門職大学院) 医療コミュニケーション学分野


※コミュニケーション(伝える力)は、ときに手術や薬と同じように、何かを変えることができる
※常に「誰を幸せにしようとしているか」を心に留めて発信
※職種を超え、みんなで楽しく悩み議論し続けよう

 

わたし普段、酒飲んでくだらないことばかり言っている人間なのですが、なんでか我慢してお付き合いくださる人たちの御蔭で、どうやらこういうことが大切なんだと、おぼろげながら気が付くことができつつあります。


私の50~500倍ほど優秀な東大の博士課程のみなさんに、くだらないなりに自分が気付きえたことをお伝えして、みなさんが将来、「誰かを幸せにしてえ!」と思ったときの「引き出し」になることをお伝えできたらいいな。いいな。がんばるぞ。

「予防をきちんとしない人は医療保険を使うべきではない」というのは正しいか?

BLOGOS編集部のツイッターによれば、一昨日ヤフーで出したオバマケアの解説記事が、きのうの人気記事1位だったらしいです。

 

なんで?と思ってちょっとググってみたら、BLOGOSさんが告知頑張ってくださったのと、BLOGOSの記事がNEWSPICKSにピックされ、それが閲覧増につながった流れもあったみたいですね。

 

newspicks.com

 

多様なかたに読んでいただけて本当に嬉しい限りです。

 

ただNewsPicksのコメントを読んでいてちょっと気になったのが、堀江貴文さんからいただいた以下のコメント。(もちろん、わたしみたいな人間の記事に、真摯なコメントをくださったことだけでも畏れ多いことということは理解しつつ)

国民皆保険はいい事だと思ってる日本人が多いが私はそうではないと思っている。まず、病気になっても格安で治してもらえると思うから予防に力を入れない。これは予防を軽視している人は保険が使えないようにすればよい。が、おそらく医師会などが猛反発してそうはならない。もう一つは特に高齢者や生活保護受給者が薬を貰いすぎる問題。そしてあまりにもカジュアルに病院に行ってしまう風潮を作り出している。この辺を解決しないといけない。

「予防を軽視している人は保険が使えないようにすればよい」という、いわゆる「自己責任論」は一見正しそうに見えるのですが、過去の研究から考えると、おそらく思ったような効果(健康増進や医療費の抑制)は出ない可能性が高いです。

 

そのあたりは、ハーバードの津川友介先生の見事な考察がありますのでぜひ。

healthpolicyhealthecon.com

健康に対して経済的なインセンティブを与えることは、格差を広げてしまうリスクがあるだけではなく、そもそも健康増進につながらないので、二重の意味であまり好ましい政策ではない

健康の責任を個人に求めること(自己責任論)の問題点 – 医療政策学×医療経済学

 

堀江さんはいま予防医療の啓発に力を入れておられて、それがゆえのお言葉だと思うのですが、患者・市民に対してインセンティブ(もしくはディスインセンティブ)を与えて健康を実現しようという努力は、これまでの取り組みではなかなかうまくいっていない、というのが正直なところのようです。この方法で健康を実現しようと考えるのであれば、制度設計においてかなり精緻に工夫しなければならなそうです。

 

誤解があるといけないので強調しますが、予防医療に力を入れることは、病気になる人を減らし、社会全体の幸せを実現するという意味で素晴らしいことです。堀江さんのような著名な方が、そこにお力を入れてくださるのは、とても素晴らしいことです。

 

でも、「やりたくない人には罰を与えたほうが社会全体の利益になる」などの、過去の研究ではむしろ否定されている考えをもとに行うと、良かれと思って進めたことなのに、本来望んでいた結果が達成できなくなってしまうかもしれません。

 

予防医療については、期待感が強い分、残念ながら少し誤解されている部分もあると思います。自分なりにさらに深く取材して、また何らかのアウトプットにつなげたいと考えています。