医療の「翻訳家」を目指して【医療ジャーナリスト 市川衛】

医療・健康の難しい話を、もっとやさしく、もっと深く。

あたらしい1年にむけて

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いきなりですが、10月13日(土)をもって41歳になりました。

あれ?先月あたりに40歳になった気がしていたのですが。。。本当に1年って、早いもんですね。。。。

 

この1年は、いろいろと新しいことをするチャンスを与えていただいた一方、あまりのハードルに七転八倒して、自分のいたらなさに絶望することも有りました。とはいえ、まあ、無事に誕生日を迎えられて良かったと思います。

 

せっかくの誕生日なので、個人的な話を。

 

自分にとって今年って、「医療とか健康の情報発信を自分のメインテーマに据えよう」と思い立って、だいたい10年目なんですよね。

 

この10年、ひたすらにこの分野の番組を作り、大学院に在籍してみたり、ネット記事書いたり講演したり海外の大学で客員研究員をしたりと、色々なことをやりました。それを通じて、ひったすら医療とか健康の分野の取材と勉強を続けてまいりました。

 

それでつくづく思い知ったのは、

医療とか健康というめちゃめちゃニッチな分野でさえ、

表層だけでも理解するには、最低でも10年くらいはかかるのだな、ということです。

(まあ、わたしだけかもしれませんが)

 

10年かかるんです。

たとえば医師の働き方問題を語るのであれば、現場で真摯に働いている人たちに会い、ときには当直室に寝かせてもらって、その実情を知らなければなりません。

そのうえで、「応召義務」とはなんなのか?いつごろどんな議論の中で法律に取り入られて、どんな判例がこれまであったのか?という、臨床家の方がおそらくはあまり知らないようなことを勉強しなければいけません。

あと、診療報酬制度はもちろん、現場で働いている医師以外の職種のかたがたがどのような関わりをしているのか?というところも実感としてわからないと記事をかけません。

 

そこまでしないと、現場にいるかたの納得感を持って伝えることは難しい、ということを、10年たってやっと思い知ることが出来ました。

 

えらそうなことを言っておりますが、私自身、取材をしはじめたばっかりの時代は・・・とにかく見られたり読まれたりすることばっかりを考えて

 

※「夢の新薬が登場」というようなニュアンスの番組を作ったり

※福祉の分野で革新的な取り組みをしているかたの話を聞いて、「でも主役は医療だしね」という、非勉強極まりない感想を心に思ってしまったり

 

ということも正直、あります。

 

でも石の上にも10年、といいますか、10年いろいろな失敗を繰り返しながらもコツコツ続けていくと、あるニュースをみたときに、これこそが情報の「本質」だ!ということが見えてきたのではないか?と感じることが増えました(幻想かもしれませんが)

 

コツコツやり続けることは、自分を裏切らないなあ。。。と思います。

 

とはいえ、その一方で、「医療を伝えようとしたら最低10年修行すべし!!」

とか言う考えを主張するようになっちゃうと、せっかくその分野を目指そうとしてくれた若い世代のガッカリにつながり、今後の業界全体のシアワセにもつながらない気がしますので・・・

 

次なる1年のひとつの目標としては

 

※「あるテーマを精一杯取材し、取材対象者や読者のシアワセのために努力する」というプロセスは、取材者自身にかけがえのない「楽しみ」や「発見」、そして「成長につながる挫折」を与えてくれるかを、ワクワクできる形で後輩に伝えていく

 

※僕じゃないいまの若い人たちは、もっと短く成長できるよきっと!!

ということをお伝えしていけるようになる

 

ありがたいことに、発信者の後輩たち(メディア関係者、医療者)に偉そうにお話しできる機会をたびたび与えていただけるようになったし。

 

最近、SNSやリアルで、自分なんておよびもつかないスゴイ人と親交を持たせていただくようになって、自分の至らなさや情けなさを思い知った1年でもあるけど。。。

 

自分に出来ることを、むりせず、ただ淡々と続けていく1年になれればと思っています。ご関係の皆様、未熟者のお相手させてしまって申し訳ありませんが、あたらしい1年も、仲良くしてやってください!

 

何とぞ、宜しくお願いいたします