垣根を越えて、社会課題の解決を目指す
今日は #CancerX Summitに参加してきました。
いやー、本当にすごいイベントだった。。。
がんの当事者も、医療従事者も、研究者も、支援者も、企業もメディアも垣根なく課題解決に前向きに進んでいこうという熱量が感じられてワクワクしました。
その中心で渦を作り出す 鈴木 美穂 さんは、本当にすごいなあと、ただただ敬服します。
微力ながら、セッションのモデレーターを受け持ちました。がんの政策や診療体制の構築に直接的な影響力を持つ、雲の上のようなキラキラした皆様と議論を深められたのは本当に良かったなあ。緊張したけど。
パネルディスカッションというのは、様々なバックボーンを抱えた登壇者の皆様が、立場を超えて「ある課題解決のために意見を出しあっている」という空気を作り出せるかがキモだと最近感じています。
どうすれば、その空気を生み出せるのかを考えながら質問と補足を積み上げていく。積み上げのなかで高まる会場の熱量が登壇者をより高めて、最終的に良い議論が生まれる。
今日はそんな、目指す形をほんのちょっとだけ実現できた気がして、モデレーター冥利に尽きた1日だったのでした。
あんまり気付きをいただく話の内容が多かったので・・・
どんな内容が話されたのかをシェアしたいので、会場で興奮のままに連投したツイートをまとめておきます。自分の備忘録としても。
個人的に心に残った内容です。よかったら読んでみてください
小泉進次郎さん「がんを告知されても動揺しない社会」について
— 市川 衛 @医療の「翻訳家」 (@mam1kawa) February 3, 2019
「がんを告知されたら動揺するのは当然。でも、周りみんなが動揺していたらなんか安心できる。がんといわれても動揺しない社会とは、本人に動揺するな!と勧める社会ではなく、みんなで気持ちを共有できる社会では」#CancerX
岡崎裕子さん
— 市川 衛 @医療の「翻訳家」 (@mam1kawa) February 3, 2019
「がんとなっても仕事はできる子育てできる。そういう情報が伝わっていない社会が問題では。自分自身、がんを隠している間に強い生きづらさを感じた。子どもたちの世代に、その生きづらさを引き継ぎたくない」#CancerX
三嶋雄太さん
— 市川 衛 @医療の「翻訳家」 (@mam1kawa) February 3, 2019
「がん免疫療法で迷ったら、覚えておいてほしいこと」
1)値段が高い→良い治療ではない。「標準治療」は「並」ではない
2)「副作用が少ない」「がんが消える」などの表記は薬機法違反の疑い。がん相談支援センターに相談を
3)患者さんの体験談しかない情報は疑え#CancerX
西 智弘さん
— 市川 衛 @医療の「翻訳家」 (@mam1kawa) February 3, 2019
「緩和ケア病棟は場所ではなく哲学」
「『苦痛を緩和する』ことは病院の中だけでなく、地域でも出来る。マギーズや暮らしの保健室などの例が広がりつつある。医師や看護師でなくても、コミュニティの中でできることはたくさんある」#CancerX
天野慎介さん 「がんの世界はどうかわる?未来へのビジョン」
— 市川 衛 @医療の「翻訳家」 (@mam1kawa) February 3, 2019
「自立とは、依存しなくなることではなく、依存できる先を増やしていくことだという考え方がある。当事者が支えてほしいということを言い出しやすくなる環境が広がってほしい」#CancerX
佐渡島庸平さん 「様々な分人の集合体であるはずの人が、がんになった瞬間に『がんの人』になってしまう」ことを防ぐために
— 市川 衛 @医療の「翻訳家」 (@mam1kawa) February 3, 2019
「自己規定を変える。『○○会社の人』がアイデンティティだと、働けなくなったら消えてしまう。でも『挑戦する人』であればがんになってもその方が上部概念になる」#CancerX
佐渡島庸平さん
— 市川 衛 @医療の「翻訳家」 (@mam1kawa) February 3, 2019
「がんの情報はあるのに、必要な人に届いていないのではないだろうか。その背景には、がんになったときに、がんについて聞くことが「恥ずかしい」という感情の問題が解決されていないことがあるかもしれない。がん情報を「感情」という面から考えていく時代になった」#CancerX
柿沼歩さん
— 市川 衛 @医療の「翻訳家」 (@mam1kawa) February 3, 2019
「がんになった人から産業医に相談が来るのは50%が復職時。治療によって病状が改善してきたけど、働き始めることで悪化しないか、やり続けていけるかなどの悩みが多い。」
がんを抱えた当事者が、復職する際の不安に対応できる体制が企業にあるかどうかが大切#CancerX
垣見俊之さん
— 市川 衛 @医療の「翻訳家」 (@mam1kawa) February 3, 2019
「がんを抱えた人のうち、職場に共有しているのは25%にすぎない。その他は、産業医との間だけの共有に留まっている」
がんになったことを隠しておきたいと当事者が思う背景には、言ったら迷惑かける/不利益を被るかもしれないという空気がまだ社会に根強いことの証座#CancerX
武田雅子さん 「企業のがんへの就労支援のトレンドは」の質問に答えて
— 市川 衛 @医療の「翻訳家」 (@mam1kawa) February 3, 2019
「○○でフルに働けない、という状況はがんの他にも育児、介護、その他にもたくさんある。企業としては、短時間勤務やリモートワークなど、がんを含めた様々な状況で柔軟な働き方が選べるようにすることが大事」#CancerX
桜井なおみさん
— 市川 衛 @医療の「翻訳家」 (@mam1kawa) February 3, 2019
「企業によるがん就労者支援は、大企業と中小企業は別枠で考えるべき。例えば体調に合わせて就労時間を変えようといっても、のりしろがない中小企業には難しい。そこにこそ行政による支援というものが入っていくべきでは」#CancerX
勝俣範之さん
— 市川 衛 @医療の「翻訳家」 (@mam1kawa) February 3, 2019
「インターネットのがん情報について調査した。有益な情報は2割に過ぎない一方で、害になり得る情報は4割。このバランスを変えたい」#CancerX