超過死亡数(率)、という考え方について
Bloombergがこんな記事を出していました
東京都では3月に超過死亡が確認されなかったか、確認されたとしても欧米諸国と比べると遥かに少なかった件について伝えています。
新型コロナウイルスなどの新興感染症に関しては、その死亡者の数を国際的に比較するためには、超過死亡数を使うのが良いと考えられています。
よく毎日のニュースやワイドショーをにぎわす「検査により確認された死者数」は、その国の検査体制がどのくらい整備されているかとか、どんな条件を満たしたときにその感染症による死者とするかなどの要因によって影響を受けます。
一方で、死亡統計(だれかが死んだら死亡届を出す)というのは、単純でありかつ基礎的で重要なデータであるがゆえに、様々な要因による影響を受けにくいと考えられます。なので、いろいろな状況を抱える国同士を比較するには適していると考えられるのです。
で、超過死亡というのは、ざっくりいえば「例年だったらこの季節だとこのくらいの人が亡くなるはずなのに、今年、めっちゃ多かったらおかしくね?」ということです。
たとえば今月、ここ5年くらいの平均の死亡者数より数千数万人単位で多い死亡者がいたとしたら、今年に限って起きた例外的な要因≒新型コロナウイルスによるものと考えていいのじゃないか、ということです。
で、Bloombergの記事は、東京都では3月に超過死亡が確認されなかったか、確認されたとしても欧米諸国と比べると遥かに少なかった件について伝えました。
Bloomberg、海外メディアなのに、このスピードでこれだけ科学的に的を射た記事がかけるってのが凄いなあ。僕がマドリードやニューヨークの現状について、こんな端的に現状を示す記事を書けるか、と思うと自信ないです。
「日本では検査数が少ないから、一見感染者の数は少ないけど、謎の死者が続出しているんじゃないの???」とちょい心配になっている方がいらしたら、Google翻訳で読めますのでご一読を。