ジャーナリスト&医療者集結!大討論会「ヘルスケア報道の未来~AI、ゲノム、健康格差など~」
【「ワクチン」「ゲノム」「健康格差」ヘルスケア報道の未来は? 】
・ワクチン忌避に報道はどんな姿勢で臨むべきか?
・期待が高まる医療AI(人工知能)に未来はあるか?
・がん免疫医療やゲノム解析など新しい医療技術の課題は?
・動画や音声などのコンテンツを用いて、いかにヘルスケア情報を伝えるか?
いま、医療・健康に関する情報発信が世界的に大きな話題になっています。
5月2日~6日に米ボルチモアで開かれた世界最大のヘルスケアジャーナリスト協会「AHCJ」の年次大会。SNSやネットの発達の中で、ヘルスケア情報をいかに「伝えて」いけばよいのか。単なる課題提起だけでなく、データ・ジャーナリズムの手法をヘルスケア分野に応用するノウハウなど、実践的な技術の紹介も行われました。
この年次大会で議論・紹介された内容を、実際に日本から参加したジャーナリスト・医師が報告します。
米国での事例を基に、ヘルスケア報道の未来について、皆様とともにディスカッションを行っていきたく思っております。
↓イベント申し込みは以下ページより↓
日時 2019年6月21日(金曜日) 19時00分~20時50分(開場:18時45分)
会 場 スマートニュースメディア研究所
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6丁目25−16 いちご神宮前ビル 2F
◇スケジュール
19:00~19:10 開催挨拶
19:10~20:30 参加報告:世界のヘルスケア・ジャーナリズムの潮流
20:30~21:00 パネルディスカッション・質疑応答
〈報告内容〉
「社会課題をオープンな議論で前に進める~ヘルス・ジャーナリズム2019とは」
市川 衛 メディカルジャーナリズム勉強会代表
「がん免疫治療報道に『バランスを』」
浅井 文和 医学文筆家、元朝日新聞編集委員
「日本のヘルスケア・ジャーナリズムが世界を変えるために必要なもの」
大脇幸志郎 医師
「セックスワーカー・乳幼児死亡に見る健康格差の実態」
松村むつみ 医師
「日米ヘルスケア『比較論』の落とし穴~米国の歯科事情から見えてきたこと」
秋元 麦踏 生活の医療社代表
司 会 秋元 麦踏
主 催 メディカルジャーナリズム勉強会
対象者 医療・健康情報の発信に携わる記者、フリーライター、ブロガー、編集者
参加費 一般チケット(セミナー参加) ¥2,000
懇親会 無料の懇親会チケットを同時にご購入下さい(¥3000〜3500程度を予定)
【メディカルジャーナリズム勉強会(AMJ)について】
医療や健康に関する情報発信に関心がある人が集う場所です。
イベント開催や情報発信者に役立つ教材・リソースづくりなどを通じて、情報発信者のスキルの向上・世の中に役立つ情報を少しでも増やすことを目的とした勉強会です。
HP: https://medicaljournalism.jp/
本イベント、本勉強会に関するご質問等がございましたら、以下までお問い合せ下さい。
≪問い合わせ先≫メディカルジャーナリズム勉強会 事務局
office.medical.journalism@gmail.com
人生は妥協の産物
メイ首相の退任表明演説
じっくり聞くと、いろいろと感じることがあります
自分自身の主義主張はそれとして、国家の首相として、民主主義の手続きによって決まったことを守り進めようとしたこと
それが皮肉にも、議会制民主主義の仕組みによってうまくいかない事態に突き当たり、迷い、悩み、苦しみながらよりよい道を探ったこと
そして最終的に、自らの使命として心血を注いだことを、中途で投げ出さざるを得ない結果に終わった、そのことに対する忸怩たる思いがほとばしる演説でした
演説の中に、わざわざ挿入した言葉が心に刺さります
「忘れないで
妥協は汚い言葉ではありません
人生は妥協の産物なのです」Never forget that compromise is not a dirty word.
Life depends on compromise
名もない誰かの真摯な努力が世界を「より良く」する
幼児が被害者となった、痛ましい交通事故がありました。
私もニュースを見るたび、自分が被害者の立場になったらと思って、涙が出そうになります。これを防ぐために、何かができなかったのか?と思います。
でも、それをもって、例えば「幼児は散歩すべきでない」とか「保育園に責任がある」と思わないでほしいと思います。
警察庁の統計では、10年前に比べ、交通事故による死傷者は全体でおよそ半減(56%)しています。
幼児(5-9歳)に限定すれば、ちょうど半分(50%)になっています。
「なぜ減っているのか?」については、これと決めつけるほどの明確な研究がありません。きっと、いろんな要因がかかわっているのだと推測できます。
たとえば保育園での引率の際に
「交差点での信号待ちの際はできるだけ車道側からは離れたところにいよう」
という申し合わせがそこかしこで行われたり
「事故が多発する交差点には、ガードレールをつけよう」という市民側からの働きかけや、それを実現しようとする行政側の努力があったり
「できるだけ事故を起こしにくい、起こしたとしてもより重大な結果を起こしにくいクルマを作ろう」という、開発者の真摯な思いがあったりしたと思うのです。想像にすぎませんが・・・
痛ましい事故の報道は、もしかすると「何かできなかったか」という今後の反省に役立つ部分があるのかもしれません。
でも、それがテレビやスマホのニュースを埋め尽くすからと言って、「世の中はより危険になっている」とは思わないでいようと思います。
データは、少なくとも交通事故に関して言えば、たった10年前より「より安全」な世の中になっていることを示しています。
名もない誰かの、ちょっとずつの真摯な努力のおかげで、世界はより良くなっている。そのことを忘れないでいようと思います。
Forbes Japanのオフィシャルコラムニスト
Forbes Japanさんに、
オフィシャルコラムニストとして参加することになりました
テーマは
「ビジネスマンの新常識 『教養』としての健康情報」です
本業に支障がない範囲でつらつら書いていきます
よかったらご愛顧くださいませ
第一弾のテーマとして、「腰痛」を選びました。
対処法を誤解しているばっかりに、長期間痛みを抱え続けたり、仕事ができない状態が続いてしまったりする人がひとりでも減りますように
おかげさまで読んでいただいているようです
NHKチーフ・ディレクターの市川衛さんによる、腰痛にまつわる新常識。
— Forbes JAPAN (@forbesjapan) April 29, 2019
いま最も読まれている記事です。https://t.co/yzpUJDhYvA
「共感」とは何か
新著、発売になります
3月27日、3年ぶりの単著が発売になります
ゲラを、尊敬する大先輩のテレビディレクターに読んでいただいたのですが、その感想として「いいんじゃない、若手の子たちに、読ませようよ!」と言ってくださいました。
しみじみ、うれしかったなあ
わたしが10年ほど前、クリエイターとしての才能や能力のなさに絶望し、「こんな自分でも誰かのお役に立てるとするならば、どうすればいいのだろうか?」ということを死ぬ気で考えた末
「全てにおけるジェネラリストを目指すのではなく、何かの分野を専門として突き詰めよう。そうすれば、誰かの役に立てるのではなかろうか」
というすがるような思いで、その専門とする分野を「医療や健康に関する情報発信」に決めました。
しかし10年ほど前、そんなぽっと出の制作者が「そのために勉強にしよう」と思っても、医療や健康の分野を取材するために必要な最低限のお作法とか、取材の方法とか、気をつけておきたいポイントについて系統的に教えてくれる教材は見つけられませんでした。
それゆえに、日々の研鑽を積みながらも常に「これで大丈夫なのだろうか」という不安感とか恐怖心を抱えながらの制作でした。苦しかった。
毎回、もうこれで自分の制作者としてのキャリアは終わりになるかもしれないと思い、震えながら放送日を待っていたのを思い出します。
もちろん、発信の上で最も大事なのは現場での取材であったり、語りであったり、引き込む演出だったりします。
しかしその土台として、最低限の統計の知識とか、エビデンスの見極め方を知ることは必要だと思うのです。それがあれば、少なくとも自分の作っているものは、最低限「誰かの害になるものではない」という思いを持てるのではないかと思います。
このさき「医療健康情報の発信を志したい」と思った人に、その対象である「誰か」を幸せにできるように、「とりあえず、まずはこの本読んどけ!」といって、ぽんと渡せるものになればと思ってコツコツ書きました。
もちろん不十分です。ここに書いてあることすべてが「正しい」わけではありません。私自身も、いまだに迷い迷いながら毎日を過ごしています。
でも勇気をもって書いてみました。
誰か一人でも、未来の発信者にとっての
お役に立ちますように
2040年の社会保障ーー私自身が「高齢者」になる時代に向けて
1月に書いた記事で、Yahoo!ニュース個人のMVA(月間優秀記事)をいただきました
テーマは「社会保障」です。
こんなにもキャッチーでない話題を、取り上げていただいて本当にありがたい(泣)
年明けに話題になった、落合陽一さんと古市憲寿さんの対談について考察したものです。
月間優秀記事は、Yahoo!の編集者さんたちが、「読まれた」かどうかにかかわらず「これは良い記事だ!」と思ったものを審査して選出くださっているそうです。
並みいる識者のみなさまの記事があるにもかかわらず、そのなかで私のようなものの記事に注目してくださった人がいることが有難くて仕方ねえ。。。
選出理由として暖かなコメントをいただきました。
「年始に物議を醸した対談をフックに、終末期医療の現状を客観的なデータに基づき分析した記事です。超高齢化社会の日本では特に避けては通れない課題の論点を、スマートに紹介しています。」
もしよかったら、ご一読くださいませ
受賞にあたってのコメントをご所望いただいたので、下記のようにお答えしました
少子高齢化を背景に、医療や年金など「社会保障」の将来への漠然とした不安が、若い世代に高まっていると感じます。大切なのは、この議論が感情論やイメージに流されないことです。日本でもたびたび「生産性のない人間を社会の負担で支える意義があるのか」という声があがります。しかし過去の事例やデータは「弱い立場にある人の負担をみんなで支えあうことこそが、社会全体の負担を小さくする」と示唆しています。日本を代表する論客に成長しつつある方々の対談をきっかけに、データに裏打ちされた「より前向きな議論」が進むことを願っています。
「弱い立場にある人の負担をみんなで支えあうことこそが、社会全体の負担を小さくする」
キレイゴトに聞こえるかもしれませんが、国内海外を含めたいろいろな現場を実際にこの目で取材させていただき、識者の方と意見交換をさせていただく中で、私が「やっぱりそうだ」と現時点で思っている見識でございます。
せっかくなので、いろんな場所で、このことを声を大にして(姿勢は控えめに)言ってゆく1年にしようと思っております。
明日は「医療政策サミット」という場で「2040年の社会保障」というお題で、政治家や政策立案者の皆様と議論させていただきます。
ぶっちゃけ、あまりに身分不相応すぎて震えちゃうんですけど
現場取材とデータに基づいたキレイゴトが、誰かの心に届きますように
精一杯頑張ります